さとう・なおき(写真右)
1987年日本医科大学卒業。日本医科大学循環器内科教授を経て2019年4月より現職。日本心不全学会理事、日本循環器学会集中・救急医療部会部会長。日本内科学会認定総合内科専門医、日本循環器学会認定循環器専門医


とくやま・ひでお(写真左)
2008年日本医科大学医学部卒業、2016年より現職。
日本循環器学会認定循環器専門医

循環器と呼吸器の専門病院として
24時間365日断らない医療を実現
 埼玉県南東部に位置するかわぐち心臓呼吸器病院は、循環器と呼吸器の専門病院として、「24時間365日断らない医療」をモットーに2015年11月に開業した。特に循環器領域においては、心臓弁膜症や不整脈、狭心症・心筋梗塞などあらゆる心臓病に対応できる設備と専門スタッフを備え、急性期からリハビリテーションまで治療できる体制を整えている。
 「高齢化で心臓の病気だけ治療すればよいという患者さまは少なくなっています。腎臓や肺など他の臓器が悪くなっている患者さまも多い。当院では集中治療室もあり、人工透析も含めて総合的に対応できます」と話すのは、副院長で循環器内科部長の佐藤直樹医師だ。
患者の5年後、10年後を見据え
適切な治療を考え、選択する
心臓治療のスペシャリスト集団
ハイブリッド手術室を完備した最新医療設備

 心臓病は日本人の死因の第2位だが、その約半数を心筋梗塞と狭心症が占める。生活習慣病などを起因とする動脈硬化が原因で心臓の筋肉に血液を送る冠動脈が詰まる心筋梗塞は一刻も早く血管を広げることが重要だ。その方法の一つとして、カテーテルを使った経皮的冠動脈形成術(PCI)は患者の負担が少ないこともあり世界的に主流になっている。
 同院ではPCIの専門技術をもつスタッフと専用のカテーテル室を備え、24時間365日いつでも救急患者を受け入れている。そのスタッフを率いるのが心臓血管カテーテル室長の徳山榮男医師だ。
 PCIでは手首の血管から2㎜程度のカテーテルと呼ぶ管を挿入し、冠動脈の詰まっている箇所をバルーンやステントで広げる。血管の状態によっては腿の付け根からカテーテルを挿入する場合や、外科のバイパス手術が必要になる場合もあり、臨機応変に対応することが求められる。「血管の状況をスタッフみんなが理解し、洗練されたチームワークで、短時間に的確に治療できるのが当院の特徴です。循環器内科と心臓血管外科が緊密に連携し、病院全体が〝ハートチーム〟として、患者さまの5年後、10年後を見据えた適切な治療法を選択します」と徳山医師は語る。
 PCIの手術時間は通常で1時間程度、1泊2日で退院できる。退院後は、3ヶ月後、6ヶ月後に心臓や血管の状態を確認し、かかりつけ医と連携してフォローする。心臓の機能が低下した患者に対する心臓リハビリテーションにも力を入れている。特に心筋梗塞の既往をもつ患者は心不全の発症リスクが高いという欧米の研究結果もあり、心不全を予防するためにも薬物療法などでしっかりケアすることが重要だ。近隣の医療機関とは勉強会を開催するなど日頃からコミュニケーションを図ることで信頼関係を築いているという。
循環器救急の地域医療連携を推進
埼玉から全国へモデルを広げ
循環器治療の水準を高めたい
 今後の展望について佐藤医師は、「地域の医療機関との連携を一層強め、循環器救急の地域医療モデルとして、全国に先駆けた体制を作っていきたい」と語る。埼玉県内の医療機関と協議し、地域特性に合った医療連携の形を模索しているという。
 最後に両氏から患者へメッセージをいただいた。「心血管系の病気はタイミングが非常に重要で、夜中に苦しくなって朝まで待って病院に行ったために心臓の機能を回復できなくなる場合もあります。症状が出た時はためらわずにすぐに受診していただきたい。そのために病気の症状を知ることが大切です」と佐藤医師。「心臓といえばこの病院と言われることが理想です。40代前後の若い医師が多く、患者さまとの垣根が低いので、不安なことがあればなんでも気軽に相談してください」と徳山医師。理想の医療を実現するために病院一丸となって取り組む同院。佐藤医師と徳山医師の更なる活躍に期待が寄せられている。

 

※内容は2019年10月31日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 かわぐち心臓呼吸器病院
フリガナ カワグチシンゾウコキュウキビョウイン
TEL 048-264-5533
住所 埼玉県川口市前川1-1-51
ホームページはこちらから(別ウインドウが開きます)

 

診療時間
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※24時間救急随時対応