はやし・じゅんじ(写真右)
1979年広島大学医学部卒業。広島県立身体障害者リハビリテーションセンター、広島三菱病院などを経て、99年林病院院長就任。2003年9月医療法人社団楓会を設立、理事長就任。13年9月新築移転。
日本整形外科学会認定整形外科専門医


たかた・はるひこ(写真左)
1988年広島大学医学部卒業。広島共立病院、JA吉田総合病院、公立世羅中央病院、松山赤十字病院を経て、広島大学院へ。2013年4月林病院。
日本整形外科学会認定整形外科専門医
直径0・3㎜の血管に針を通す
手の機能と美しさの回復を追求
切断された手の親指、マイクロサージャリーを使用し足の親指を移植し、見た目も綺麗に回復させる
 2018年度※、林病院の手術実績1285件のうち、1116件を手外科領域が占めた。手外科のプロフェッショナルな技術を求めて県内外から患者が集まる上に、他病院からも紹介を受けている。
 手外科では、肘から手指までのケガや障害を診療する。腱鞘炎、手根管症候群、骨折、野球肘などの相談も多いが、事故などで切断された指の再接合術を数多く行っている点が同院最大の特徴だ。再接合術は、術野を40倍まで拡大できる顕微鏡を使ったマイクロサージャリーにて行われる。骨を固定し、腱・神経・血管・皮膚を縫合する。直径0・3㎜の動脈までは吻合可能で、爪基部レベルでも再接合を行っている。経験がものをいう繊細な手術だ。
 同院は、美しさの回復までを見据えて手術に臨む。林淳二院長は、手外科の世界的権威、津下健哉広島大学名誉教授のもとで学んだ。「atraumatic(非侵襲性)な操作を、という津下先生の言葉を今でも大切にしています。一つひとつの操作が、術後の仕上がりを左右するのです」難易度の高い足指の手への移植術では、爪の形まで整え、患者の心理的負担を和らげる。林淳二院長によるこの手術の仕上がりの美しさは、国際マイクロサージャリー学会で、海外の医師から絶賛された。
「1日でも早く、もとの生活に」想いを
体現する質の高いリハビリ
充実した設備とスタッフ、広いリハビリテーション室
 手術後、手の機能を取り戻すためには早期のリハビリが欠かせない。基本的に、手術翌日からマンツーマンのハンドセラピーを開始する。「手術のメカニズムまで理解する優秀なスタッフが揃っているため、良質なリハビリが提供できます」と高田治彦副院長は言う。同院は3階が丸ごとリハビリテーションになっており、理学療法士14名、作業療法士8名、助手3名という体制で患者を迎える。
 現在最も力を入れている分野は母指CM関節症、ヘバーデン結節などの手指の変形性関節症である。『もう年だから諦めなさい』と言われた手に対し手術を行い、家事、仕事、スポーツ、趣味に不自由なく使っていた頃の手に、1日でも早く、少しでも近づけたいという想いを、病院全体が共有している。
 「津下先生から教えられた患者さん、スタッフ、だれに対しても謙虚な心でを基本理念とし、世界に通用する手外科の病院を目指していきます」と林淳二院長は最後に力強く語ってくれた。

※2018年1月〜12月

 

※内容は2019年10月31日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 林病院
フリガナ ハヤシビョウイン
TEL 082-248-0600
住所 広島県広島市中区三川町3-8
ホームページはこちらから(別ウインドウが開きます)

 

診療時間
9:00〜13:00
14:00〜18:00