「良医の視点」を皆さまの熱いご要望によりweb公開決定!(2017.4月〜現在まで・公開中)週刊新潮にて掲載

あさひ・としおみ
千葉大学医学部を卒業後、銚子市立病院精神科、松戸市立病院神経内科を経て、1983年、旭神経内科病院を設立、院長に就任。介護老人保護施設栗ヶ沢デイホーム施設長、千葉県東葛北部地域リハビリテーション広域支援センター長を兼任。2002年には回復期リハビリテーション病棟を開設。2004年、旭神経内科リハビリテーション病院に改称。日本認知症ケア学会平成26(2014)年度奨励賞、2016年第25回若月賞受賞。日本神経学会認定神経内科専門医、日本リハビリテーション医学会認定リハビリテーション科専門医。日本リハビリテーション病院・施設協会理事、千葉大学医学部臨床教授
デイケア、デイサービスなどによる認知症リハビリが高い効果を上げ
認知症サポートチームで住みやすい街づくり、支え合える地域づくりに貢献
回想法や音楽療法などでBPSDの改善を目指す
2018年1月に発売されて好評の『早期発見+早期ケアで怖くない 隠れ認知症』(幻冬舎)
 「認知症の患者さんを長年にわたり診てきました。当院の特徴は、デイケア、デイサービスなどによる認知症リハビリテーションが物忘れだけでなく、BPSD(周辺症状)の改善に高い成果を上げていることです」と旭神経内科リハビリテーション病院の旭俊臣院長は話す。
 認知症リハビリは、心理面と身体機能に障害のある認知症の人に対して神経心理療法、理学療法、作業療法、言語療法、摂食嚥下療法などの複合的療法を行う。その一環として昔の記憶を語ってもらう回想法や、音楽を聴いて意欲や感情の向上を図る音楽療法などを積極的に取り入れている。
 「BPSDの軽減により、介護者の負担も減っていきます。認知症の場合、介護者を支援することを同時に考えなければいけません。このため当院では、最初の診断時から本人だけでなく介護者の介護相談を一緒に受けるようにしています」と旭院長。
パーソンセンタードケアで認知症の方に寄り添い支えていく
「認知症の方とご家族に寄り添って支えていきます」と旭院長

デイケア、デイサービスにおける認知症リハビリにより、BPSDの軽減や意欲、日中臥床傾向の改善を図り、車いすからの立ち上がりと転倒を予防し、さらには訓練時間の増大、残存機能の発見と改善、看護・介護負担感の軽減を図ることが可能になるという
 同院では、認知症疾患医療センターとしてドクター向けの研究会や困難事例の検討会・ミーティングの開催、医療職と介護職との連携、地域包括支援センターや民生委員、市町村の行政などとの連携を強化・推進している。
 「肺炎、骨折などの身体合併症やBPSDを起こした方については、2017年から医師、看護師、作業療法士、臨床心理士、精神保健福祉士による認知症サポートチームをつくって対応しています。認知症に関する相談を受け付けるだけでなく、各病院、自宅、福祉施設などへの訪問活動を展開し、その後の対応を家族や施設職員、ケアマネジャー、地域包括支援センター、市役所職員とケア会議を開いて検討します。訪問活動を行った結果、認知症の方の症状が改善し、介護者の介護負担感も軽減し、自宅および施設での療養生活が可能になりました」
 旭院長によると、「認知症になっても、心は生きています」と指摘する。重度認知症の方も声かけや認知症リハビリなどの場面で、表情、視線が変化することがある。物忘れはするが、心という感情はかなり残っているという。「認知症の患者さんの言動を、その方の立場で考えようとするパーソンセンタードケアという技法があります。このケアは、考えることや話すことがままならなくなったとしても、その方の今までの人生や個性を重んじて、本人の気持ちを受け止め配慮し、寄り添いながら支えていくことが大事です。認知症は決して怖い病気ではありません。認知症になっても、住みやすい街づくり、支え合える地域づくりに貢献し、認知症の患者さんやご家族が安心して暮らせるようにしていきたいと思います」と旭院長は認知症医療とケアについての抱負を語った。

※内容は2018年8月2日時点のものです。詳しくは医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 旭神経内科リハビリテーション病院
フリガナ アサヒシンケイナイカリハビリテーションビョウイン
診療科目 神経内科、内科、精神科、リハビリテーション科
TEL 047-385-5566
住所 千葉県松戸市栗ケ沢789-1
病床数 98床(回復期リハビリテーション病床98床)
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