みなみやま・まこと
医学博士。1996年、名古屋大学医学部卒業。98年、国立名古屋病院神経内科。2001年、名古屋大学大学院医学系研究科神経内科。12年、国立長寿医療研究センター病態制御研究室長。15年、鈴鹿病院第二神経内科医長を経て19年より現職。
日本神経学会認定神経専門医、
日本内科学会認定総合内科専門医、
日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医
医学博士。1996年、名古屋大学医学部卒業。98年、国立名古屋病院神経内科。2001年、名古屋大学大学院医学系研究科神経内科。12年、国立長寿医療研究センター病態制御研究室長。15年、鈴鹿病院第二神経内科医長を経て19年より現職。
日本神経学会認定神経専門医、
日本内科学会認定総合内科専門医、
日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医
現代医療の進化をもってしても、いまだ治療が難しい難病が存在する。その中で神経変性疾患と筋疾患を専門に治療しているのが、三重県鈴鹿市にある鈴鹿病院だ。今回は同院の南山誠副院長に、病院の特徴や最新のリハビリの取り組みについてお話を伺った。
政策医療を担う病院として
神経・筋疾患の難病に特化して診療
神経・筋疾患の難病に特化して診療
鈴鹿病院は政策医療を担う病院として、ALSや筋ジストロフィーのように神経や筋肉に症状が現われる難病や重症の心身障害児者を診療の対象としている。三重県の難病診療分野別拠点病院にも指定されるなど、東海3県の治療を牽引している。病床は290床を数えるが、慢性期の療養病棟が中心だ。
「在宅医療や介護のシステムが昔より整備されたこともあり、重症化して医療の介助がどうしても必要になった方、そして在宅医療の継続が困難となった方が入院されるケースが増えています。我々は難病に苦しむ方の最後の砦となるべく、患者さまの幸せにつながる医療やケアを目指しています」と、南山誠副院長は同院の現状を語る。
「在宅医療や介護のシステムが昔より整備されたこともあり、重症化して医療の介助がどうしても必要になった方、そして在宅医療の継続が困難となった方が入院されるケースが増えています。我々は難病に苦しむ方の最後の砦となるべく、患者さまの幸せにつながる医療やケアを目指しています」と、南山誠副院長は同院の現状を語る。
2018年からロボットスーツによる
リハビリに取り組む
リハビリに取り組む
治療方法が確立されていない疾患を抱える同院では、慢性期病院としての制約がある中、リハビリに力を入れているという。
「当院で行うリハビリは、2種類あります。自力歩行が可能な方に、1日でも長く機能を維持するためのリハビリ、そしてもうひとつが、寝たきりやそれに近い方に向けた、ADL(日常生活動作)の維持、向上を目的としたリハビリです」
後者の場合、リハビリのメインは筋肉の拘縮を解くためのマッサージやストレッチ、呼吸や嚥下訓練になる。そして自力歩行維持のためのリハビリとして同院が2018年から本格的に稼働させているのが、リハビリを補助するためのロボットスーツだ。人間は自らの意志で体を動かそうとするとき、体の表面に微弱な生体電位信号が流れる。その電流をキャッチしてモーターに信号を送り、各関節が動くことを補助する仕組みだ。このスーツを装着してウォーキングマシーンのような機械につなげると、正しい歩行姿勢への矯正の補助をしてくれる。
「ロボットの力で体を動かすことで、今まで動かせずにいたことでサボっていた筋肉が目覚め、患者さま自身で体を動かす力を引き出してくれます。この機械を使ってリハビリをすると、歩行距離が伸び、歩く速度も速くなり、体の傾きも矯正される患者さまが多い」
患者自身がリハビリ継続を希望するケースが多いこと、そして全国的にも導入実績が伸びていることが、効果の証明だと南山副院長は指摘する。
「当院で行うリハビリは、2種類あります。自力歩行が可能な方に、1日でも長く機能を維持するためのリハビリ、そしてもうひとつが、寝たきりやそれに近い方に向けた、ADL(日常生活動作)の維持、向上を目的としたリハビリです」
後者の場合、リハビリのメインは筋肉の拘縮を解くためのマッサージやストレッチ、呼吸や嚥下訓練になる。そして自力歩行維持のためのリハビリとして同院が2018年から本格的に稼働させているのが、リハビリを補助するためのロボットスーツだ。人間は自らの意志で体を動かそうとするとき、体の表面に微弱な生体電位信号が流れる。その電流をキャッチしてモーターに信号を送り、各関節が動くことを補助する仕組みだ。このスーツを装着してウォーキングマシーンのような機械につなげると、正しい歩行姿勢への矯正の補助をしてくれる。
「ロボットの力で体を動かすことで、今まで動かせずにいたことでサボっていた筋肉が目覚め、患者さま自身で体を動かす力を引き出してくれます。この機械を使ってリハビリをすると、歩行距離が伸び、歩く速度も速くなり、体の傾きも矯正される患者さまが多い」
患者自身がリハビリ継続を希望するケースが多いこと、そして全国的にも導入実績が伸びていることが、効果の証明だと南山副院長は指摘する。
この病院に来てよかったと
言ってもらえる医療を目指したい
言ってもらえる医療を目指したい
治療法のない難病と向き合う日々だけに、時々は無力感を覚えると、南山副院長は胸の内をのぞかせる。
「神経の変性は加齢も一因なので、高齢化社会を迎え、これから患者さまが増えることが予想されています。人生の最後をどのような形で迎えるのかに、正解はありません。せめてこの病院に来てよかったと言っていただける医療を、日々提供していきたいと考えています」と最後にやさしい笑顔で語ってくれた。
「神経の変性は加齢も一因なので、高齢化社会を迎え、これから患者さまが増えることが予想されています。人生の最後をどのような形で迎えるのかに、正解はありません。せめてこの病院に来てよかったと言っていただける医療を、日々提供していきたいと考えています」と最後にやさしい笑顔で語ってくれた。
※内容は2024年3月26日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください
(PR)
医療機関情報 | ||
---|---|---|
施設名 | 鈴鹿病院 | |
TEL | 059-378-1321 | |
住所 | 三重県鈴鹿市加佐登3-2-1 | |
公式Webサイト↗ |
受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
8:30〜11:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | / | / | / |
【休診日】土、日、祝、年末年始