
あんどう・ただし(写真右)
医学博士。1988年、山形大学医学部卒業。
同年、山形大学脳神経外科入局。
98年、宮城病院。
2024年より現職。
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医
医学博士。1988年、山形大学医学部卒業。
同年、山形大学脳神経外科入局。
98年、宮城病院。
2024年より現職。
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医
にむら・たろう(写真左)
医学博士。1992年、東北大学医学部卒業。
同年、東北大学脳神経外科入局。
93年、UCSF留学。98年、宮城病院。
2024年より現職。
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医
手の“ふるえ”は重篤化すると字が書けない、アルコールや薬物依存を疑われることがあり人の視線が気になるなど、日常生活の質を下げる深刻な問題となる。今回、東北地域で先駆けて「切らない手術」集束超音波治療(FUS)を導入した宮城病院の安藤肇史院長と仁村太郎統括診療部長に、同院の取り組みについてお話を伺った。
原因を探るためには専門性の高い
医療機関への受診が必要
医療機関への受診が必要

生活の質向上を支援
1939年、宮城県東南端に発足以来、時代と共に患者のニーズに合わせ進化し続けてきた独立行政法人国立病院機構宮城病院。長年に渡り、重症心身障害児(者)の療育、療養、パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症などの神経難病の治療など、セーフティネット医療に注力。さらに、地域包括ケアシステムの構築、地域包括支援センターとしての医療提供など、診療から在宅支援まで総合的な患者の受け入れ体制を整備し、宮城県を中心に東北地区における地域医療を守り続けてきた。現在、神経難病医療ネットワーク拠点病院でもある同院では、手の ふるえ 治療などの豊富な経験を持つ、安藤肇史院長と仁村太郎統括診療部長が中心となり専門的治療を提供している。
「手の ふるえ は、加齢による症状だと受け止められがちですが、適切な診断と治療で症状の改善を目指せることはあまり知られていません。自分の意思に関係なく筋肉の収縮により起こる本態性振戦(ほんたいせいしんせん)は、原因不明でMRIや血液検査だけでは診断ができませんが、字を書く、コップを持つなど動作時に震えが起きるのが特徴で、震え以外の症状はありません。一方パーキンソン病が原因の場合にはむしろ静止状態の時に震えが出て、転びやすいなど他の全身症状も見られます。正しい診断を受けるためには脳神経外科、脳神経内科など、専門性の高い医療機関を受診することが大切です」と、仁村統括診療部長は語る。
「手の ふるえ は、加齢による症状だと受け止められがちですが、適切な診断と治療で症状の改善を目指せることはあまり知られていません。自分の意思に関係なく筋肉の収縮により起こる本態性振戦(ほんたいせいしんせん)は、原因不明でMRIや血液検査だけでは診断ができませんが、字を書く、コップを持つなど動作時に震えが起きるのが特徴で、震え以外の症状はありません。一方パーキンソン病が原因の場合にはむしろ静止状態の時に震えが出て、転びやすいなど他の全身症状も見られます。正しい診断を受けるためには脳神経外科、脳神経内科など、専門性の高い医療機関を受診することが大切です」と、仁村統括診療部長は語る。
第3の手術法として
注目を集めるFUS
注目を集めるFUS

手の“ふるえ”改善に挑む
本態性振戦の場合、一般的に軽度から中等度の症状では震えの原因となる交感神経のたかぶりを抑制するためにβ(ベータ)遮断薬を用いる。一方パーキンソン病は脳内のドーパミンという神経伝達物質が減少することで起こる神経変性疾患であるため、薬物療法ではドーパミンを補うためのドーパミン補助薬の投与がメインとなる。いずれの場合も重症化した場合には手術の適用となるが、現在3つの手術方法がある。1つ目は「高周波凝固術(RF)」で、これは頭を固定するフレームを装着し、MRIやCTなどを用いて標的部位を特定し、頭蓋骨に小さな穴を開けてそこに熱凝固針を刺入して凝固させることで神経の伝達を遮断する方法だ。そして「脳深部刺激療法(DBS)」と呼ばれる手術では、RFと同様の方法で部位を特定して頭蓋骨に小さな穴を開け、そこに電気刺激を与えるための電極を埋め込む。症状に合わせて刺激の強さをコントロールできるメリットがあるが、体内にペースメーカーを留置するため定期的な電池交換や充電が必要となる。安藤院長は2020年、手の ふるえ の症状を来す、本態性振戦やパーキンソン病の振戦症状に対し、第3の手術法として注目されている集束超音波治療(FUS)を東北地域で先駆けて導入させた。
「FUSは、頭蓋骨に穴を開けないため出血や感染症リスクを抑えられるなど、身体への負担が少なく、術中に医師と患者が直接対話できるため、その場で照射効果を確認することも可能です。そのため、FUSの必要性を強く感じ、事務方に大いに骨を折ってもらい導入に漕ぎつけました」と、安藤院長は導入の経緯を振り返る。
「治療では、1024個の超音波発生素子が埋め込まれたヘルメットを装着した状態でMRIの中に入り、震えの原因となる神経回路にピンポイントで照射して熱凝固させます。治療時間はおよそ3〜4時間で、切開もせず麻酔も不要なため、入院期間は通常1週間程度と比較的短期間で済みます」と仁村統括診療部長は語る。
「FUSは、頭蓋骨に穴を開けないため出血や感染症リスクを抑えられるなど、身体への負担が少なく、術中に医師と患者が直接対話できるため、その場で照射効果を確認することも可能です。そのため、FUSの必要性を強く感じ、事務方に大いに骨を折ってもらい導入に漕ぎつけました」と、安藤院長は導入の経緯を振り返る。
「治療では、1024個の超音波発生素子が埋め込まれたヘルメットを装着した状態でMRIの中に入り、震えの原因となる神経回路にピンポイントで照射して熱凝固させます。治療時間はおよそ3〜4時間で、切開もせず麻酔も不要なため、入院期間は通常1週間程度と比較的短期間で済みます」と仁村統括診療部長は語る。
早期受診が
広げる治療の選択肢
広げる治療の選択肢
「本態性振戦の場合、適切な治療をすることで根治を目指すことも可能です。一方パーキンソン病の場合も、早期に治療を受けることで症状を改善できることを目指せます。また震えの原因をストレス性だと思い心療内科を受診し改善しないという患者さまも多くいらっしゃいます。症状は患者さまごとに異なるので、専門的な医療機関の受診と合わせて、セカンドオピニオンをとることも大切です」と、安藤院長と仁村統括診療部長は優しい笑顔でアドバイスを送ってくれた。
※内容は2026年1月28日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください
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| 医療機関情報 | ||
|---|---|---|
| 施設名 | 宮城病院 |
|
| TEL | 0223-37-1131 | |
| 住所 | 宮城県亘理郡山元町高瀬字合戦原100 | |
| 公式Webサイト↗ | ||
| 受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 8:15〜11:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | / | / | / |
【休診日】土、日、祝、年末年始(12/29〜1/3)
