さいとう・じゅん
東京医科歯科大学卒業。医学博士。
日本リハビリテーション医学会認定リハビリテーション専門医
1日でも早い患者さまの能力回復・自宅退院を
目指し、グループ一丸でサポートしています
患者さま一人ひとりに最適なリハビリテーションを
16mの免荷装置のあるリハビリ室
 洛西シミズ病院では、2016年4月に100床の回復期リハビリテーション病棟を新設した。広さが1300㎡のリハビリエリアに、リハビリロボットをはじめ最先端の機器が並ぶ。2017年9月に導入した歩行アシストロボット「ウェルウォーク」は、重度の歩行障害のある患者のリハビリに成果を上げている。
 「ウェルウォークを使用すると、初期段階から、それぞれの麻痺の程度に合わせた、下肢へのアシストにより、歩行訓練が可能となります。患者さまは、目の前のモニターに映る自分の姿やデータを確認しながら、体重の乗せ方や膝の曲げ方、正しい姿勢を客観的に知ることができます」と副院長でもある齋藤淳回復期リハビリテーションセンター長。また、上肢用ロボット「ReoGo─J」は、さまざまな機能目標を想定し、アシスト量を段階的に調整することにより、上肢のリハビリ目標に到達することができる。
 齋藤センター長は、リハビリを施すにあたり重要なのは、患者が抱える障害の背景を知ることだと強調する。「転倒骨折で入院した患者さまがいれば、『なぜ転倒したのか』を考えます。背景に脳疾患や、糖尿病性の末梢神経障害があるかもしれません。原因究明をしっかり行えば、次の骨折は防げるのです」院内外の医師とも常に情報交換を行いながら、患者一人ひとりに最適なリハビリを施している。
患者さまとご家族を加えた医療チームを形成します
歩行アシストロボット「ウェルウォーク」
 「早期の機能回復を目指す上で、多職種連携のチーム医療は不可欠です。私たちは、そのチームに、患者さまご自身とご家族にも加わっていただきます」と、理学療法士の田村篤上席リハビリテーション科長。回復期病棟では、患者が入院した時点で、家族に自宅の写真撮影を依頼する。そして、退院前には家庭訪問を行い、室内の段差チェックや手すりの設置個所などの提案まで行っている。
 「リハビリ室でできた生活動作が、帰宅後にできない事態は避けたいものです。実生活で活かせるリハビリ、そして科学的根拠に基づくリハビリを患者さまに提供しています」と話す田村上席科長は、「リハビリ室はいつも賑やかです。この部屋に来れば自ずと前向きな気持ちになれるような雰囲気づくりを心がけています」と笑みをこぼした。

 

※内容は2019年2月19日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 洛西シミズ病院
フリガナ ラクサイシミズビョウイン
TEL 075-331-8778
住所 京都府京都市西京区大枝沓掛町13-107
診療科目 脳神経外科、外科、消化器内科、整形外科、泌尿器科、内科、神経内科、皮膚科、放射線科、麻酔科(村谷忠利)、歯科、リハビリテーション科、リウマチ科、婦人科、循環器内科
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