こまつ・たかし
1988年、弘前大学医学部卒業。弘前大学医学部整形外科、弘前記念病院、青森県立中央病院整形外科副部長、青森県立中央病院リハビリ科部長を経て2014年より現職。日本整形外科学会認定整形外科専門医
新患専用の診療日を設けて患者の話に耳を傾ける
まるで体育館のような広々としたリハビリ室には器具だけではなくサッカーゴールも完備されている
 現在、青森厚生病院で整形外科部長とスポーツリハビリセンター長を兼任し、診療の最前線に立っている小松尚医師。日々の診療の中では、患者との信頼関係の構築を何より大切にしているという。
 「通常、再来の外来日は半日に80〜100人ほどを診察しますが、それではどうしてもじっくりとお話を伺う時間が取れない。そのため当科では、月曜日を新患の日にし、症状の経過やライフスタイルをじっくりとお聞きするところから診療をスタートさせています」と小松医師は語る。
患者のライフスタイルに合わせた
オーダーメイドの医療を提供
患者の憩いの場としてカフェスペースを完備している
 全例MRI検査を行い手術適応を決定しております。変形性膝関節症でも、急性の経過をとり、半月板損傷の所見がある場合には、関節鏡視下半月板手術を行います。
 人工膝関節手術においては、全置換術(TKA)だけではなく、靭帯が機能している、変形が内側だけ、膝の可動域が良好という条件を満たしている場合には、低侵襲で術後の回復も早い単顆置換術(UKA)を積極的に選択します。「患者さんの年齢やライフスタイルにより、目指すゴールはそれぞれです。人工膝関節患者さんでも、社交ダンス、ゴルフなどに復帰されている患者さんもおり、リハビリのサポートを行い、オーダーメイドの医療の提供を心がけています」
スポーツリハビリセンターのスローガンは
「リハビリで自分を変えよう」
 そして現在、小松医師が特に力を入れているのが、スポーツリハビリセンター。地元のサッカー強豪校、青森山田高等学校を始め、全国レベルの競技力を持つスポーツ団体のチームドクターを引き受け、その活躍を影から支え続けている。
 「スポーツ選手や整形外科患者が外来通院でリハビリ治療を受けられる施設がなかなかありません。整形外科治療、スポーツ復帰、また予防においてもリハビリは重要です。スポーツ選手においては、医師、理学療法士、に加えてアスレチックトレーナー(ワイズアスリートサポート、東京)が三位一体となり、治療から競技への復帰までを一貫して支える環境を整えています。体育館のように広いリハビリ室は、スポーツ選手のリハビリはもちろん、コロナ禍のソーシャルディスタンスにも一役買っています」
正しい診断と治療が患者を痛みから解放する
 膝関節の痛みを訴える患者の中には、変形膝関節症以外の疾患が隠れている場合がある。
 「当院の膝関節新患の中には、関節リウマチ、大腿骨内顆骨壊死、半月板損傷などが隠れている場合があります。内服薬や関節注射の治療をおこなっても症状が改善しない患者さんにとって、正しい診断、適切な治療を提供し、痛みから解放された笑顔が見られるといいですね」と、小松医師は膝関節の適切な診断と治療の重要性について熱く語ってくれた。

 
 

※内容は2020年11月26日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

(PR)
医療機関情報
施設名 青森厚生病院
TEL 017-788-3121
住所 青森県青森市大字新城字山田488-1
ホームページはこちらから(別ウインドウ)

 

診療時間
8:30〜12:00(整形外科は予約制)

【休診日】第2・4土、日、祝