ささき・まこと
2001年、弘前大学医学部卒業。同年津軽保健生活協同組合健生病院。2010年、北里大学医学部脳神経外科入局。その後汐田総合病院。横浜新都市脳神経外科病院を経て2016年より聖隷横浜病院。
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医、日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医
2016年、脳神経血管・高次脳機能センターを立ち上げ、高度な脳神経外科治療を提供している聖隷横浜病院。2019年、救急患者の受け入れや地域包括ケアなどの更なる充実を図り新外来棟をオープン。2020年、回復期リハビリテーション病棟、緩和ケア病棟を開設するなど、地域医療へ貢献している。今回、センター設立当時から中心的存在として、第一線で活躍する佐々木医師に話を伺った。
救急搬送から治療まで迅速に対応
高い技術で高度な脳卒中治療を実現
最新医療機器を揃えた手術室
 脳卒中は、発症から治療までにかかる時間で命を救えるかどうかを大きく左右する。脳疾患の中核病院である聖隷横浜病院では、豊富な知識と高い技術力をもつ脳血管内治療のスペシャリストが4名も在籍し、24時間365日救急患者への対応を行っている。また、高性能なMRIを2台完備し、救急搬送時における検査の即時対応はもちろん、外来当日の検査も可能にしている。「発症から出来るだけ早く治療しなければ命の危険を伴います。当院では、来院から60分以内に治療が開始できるよう、救急搬送から検査、診断、治療まで、全スタッフが密に連携をとり、迅速かつ効率的に治療に当たれるよう一丸となって取り組んでいます」と佐々木医師は語る。
 脳梗塞の血流再開は時間との勝負だ。同院では、患者の症状から瞬時に的確な判断を下し、より適した治療を行っているという。「t─PAの投与と血管内治療を平行して行うのが効果的ですが、全身に強い薬を流すリスクの高い方には、無理にt─PAを投与せず血管内治療のみを行い、逆に血管内治療のリスクの高い方には内科的治療を中心に行います」
高度な手技で症状に応じた
テーラーメイド治療を可能に
 「医療技術が進化し様々なデバイスの登場で、より効果的な治療が行えるようになりました。部分麻酔下でわずかに穿刺し、血管に優しいマイクロカテーテルを血管内に挿入、特殊なステントを用いて血栓を回収したり吸引する方法など、体へ負担の少ない血管内治療を行っております」と語る佐々木医師は、一般的な血管内治療のみならず開頭手術や内視鏡手術も行える、熟練した高度なテクニックを併せ持つ数少ない医師の一人だ。主に低侵襲な脳血管内治療を行っているが、時として別の治療法で対処しなければならない局面に立たされることもあるという。「脳血管内治療はもちろん開頭手術や内視鏡下で血腫を除去するような低侵襲な手術など総合的に対応しています。患者さまの年齢や持病、合併症や機能障害と様々な面を考慮し、その方に一番合ったテーラーメイド治療を行っています」
急性期から回復期、予防治療まで
一貫したトータルサポート
 急性期を脱した患者はその後、継続的にリハビリテーションを行い更なる機能回復を図る必要がある。同院では、急性期治療後転院せずに集中的なリハビリテーションを受けられる環境を整えており、予防治療という観点でも独自の優れた方法を取り入れている。
 「脳動脈瘤は早めに治療することが大切です。瘤の出来はじめが一番破れやすいため、大きさや形、生活習慣を考慮し2~3㎜でも、必要があれば手術を検討します。また、治療して退院した後も高血圧、糖尿病、動脈硬化の原因となる病変部など、外来で経過を診て再発防止に努めています」と佐々木医師は、脳疾患のかかりつけ医という熱い思いを語ってくれた。

 
 
 
 
 

※内容は2021年7月28日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 聖隷横浜病院
TEL 045-715-3111
住所 神奈川県横浜市保土ケ谷区岩井町215
公式Webサイト(別ウインドウ)

 

診療時間
8:30〜11:00
13:00〜15:00

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