いとう・よういち
医学博士。1991年、大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部卒業。97年、アメリカメイヨークリニック整形外科。2000年、大阪市立大学大学院整形外科助手。05年、同整形外科講師。10年、同整形外科准教授。16年より現職。22年、大阪公立大学大学院整形外科客員准教授。
日本整形外科学会認定整形外科専門医
大阪の近鉄線・河内松原駅前にある全国でも珍しい肩の専門治療を行っている伊藤クリニック。今回、肩の高度な専門治療を行う大阪ショルダーチームのリーダーとして臨床の第一線で活躍している伊藤陽一院長へ「リバース型人工肩関節置換術(RSA)」の話題を中心に、陥りやすい肩のつらい症状などについてもお話を伺った。
肩専門治療の整形外科クリニック

 1920年開院以来、産婦人科病院として長年地域医療に貢献し続け、2016年に肩の専門治療を行う医療機関へと生まれ変わった伊藤クリニック。「より高度な治療を追求するため、肩専門治療の大阪ショルダーセンターを作りました。後輩医師たちと共に研鑽する臨床や研究の場として、また国際学会での発表と論文発表など様々な学術活動を行っています。」と、伊藤陽一院長は語る。日本内科学会認定総合内科専門医が総合内科診療を通して内科合併症にも対応する同院には、現在近隣だけではなく、広く近畿一円や遠方などからも患者が来院するという。
質の高いオーダーメイド
リバース型人工肩関節置換術
清潔感溢れる落ち着いた院内。患者一人ひとりに細やかな診療を行っている
 同院で行っている肩疾患の治療の中でも、特筆すべきは「リバース型人工肩関節(RSA)」の手術を行っている点だ。これは腱板断裂を合併した変形性肩関節症の患者に対して行われる手術で、腱板断裂が高度の変形性関節症を引き起こした「腱板断裂性関節症」の患者や、関節鏡手術で修復が難しい「広範囲腱板断裂」の患者に対して、まさに最終手段として行われる手術だ。
 肩の人工関節置換術としては「全人工肩関節置換術(TSA)」が知られているが、TSAの適用には腱板機能が温存されている事が前提であるのに対し、RSAでは三角筋の力だけで肩を上げるようにできるため、従来人工肩関節置換の対象外だった腱板機能を失った患者に対しても適応できるのが大きな特徴だ。
 「RSAの手術で技術的に最も難しい点は、人工肩関節を正しい場所に入れることです。そのため当院では、術前に3D画像を用いて患部の状態を再構築し、変形の状態に合わせてオーダーメイドの人工関節設置(PSIを使用)を行います。時には術中ナビゲーションシステムを活用し、インプラントを正しい位置に設置することを徹底しています」と伊藤院長は語る。
身体への負担を考慮して
より適した治療を選択
約150平米のリハビリテーションルームを完備。術後、肩専門理学療法士によるリハビリが可能。分院のスマイルクリニック(大阪市阿倍野区)及び
サニークリニック(大阪市北区)での術後リハビリフォローも可能
 腱板損傷の患者は安静時だけでなく、夜間疼痛がひどく寝返りも打てないケースが多いという。しかし「五十肩」と診断されて、症状に合わない保存治療をうけている人が少なくないと伊藤院長は警鐘を鳴らす。
 「当院では、状態を正確に判断するため徹底した検査を行っています。また、関節鏡手術室とクリーン手術室を完備し、術後の痛みが少ない低侵襲な肩関節鏡視下手術を積極的に行うなど、より適した治療を選択しています。しっかりと情報収集して、ひとりでも多くの患者様に肩の痛みから解放されてほしいと願っています」と伊藤院長は優しい笑顔で語ってくれた。

 
 
 
 
 

※内容は2023年1月31日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 伊藤クリニック
TEL 072-332-0045(代表)
住所 大阪府松原市上田1-10-12
Webサイトはこちら(別ウインドウ)

 

診療時間
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13:20〜16:20
17:00〜19:00