JR八王子駅から徒歩10分の場所にある、脊椎、脊髄疾患に特化した医療を提供する『八王子脊椎外科クリニック』。高い技術と高度な専門知識で先進医療に取り組み、腰痛に苦しむ患者の『最後の砦』とも呼ばれている。今回は、クリニックの院長に就任して舵取り役を担っている和田圭司院長に、現在の取り組みについてお話を伺った。

高齢化の進行に伴い
脊柱変形の患者が増加

　２０１３年の開院以来、長年治療を受けても効果が見られなかった腰痛に苦しむ患者を幅広く受け入れている八王子脊椎外科クリニック。痛みからの解放、そして日常生活を取り戻すことを医療の力で実現させてきた同クリニックの基本的な姿勢や掲げるテーマは、森理事長時代と変わらない。
　現在、高齢化社会に伴い脊柱変形や骨粗鬆症を遠因とする腰椎圧迫骨折の患者が増加傾向にあるが、一般的に、脊椎、脊髄疾患の手術は全身麻酔が必要なため80代以上は手術適応できないことが多い。そのため、手術が受けられない患者も多い中、同院では手術が必要な方で体力的に全身麻酔が可能な場合は手術を行っている。来院患者の半数以上に手術適応できていることもあり、コロナ禍も変わらず遠方からも多くの患者が訪れてきたという。
　「当院には、長年つらい痛みや痺れに苦しまれている方が多く来院されます。そのため、出来る限り症状改善できるよう万全の治療体制を整えることで、様々なケースに対応でき高度な治療を実現しています」と語る和田院長。

最新の医療機器と
専門性の高いスタッフの存在で
幅広い年齢への手術適応が可能に

　同院では、高度な手術を行うため大学病院と同等レベルの手術環境を整えている。特に緻密な手技を必要とする脊髄疾患の手術において、術中に撮影されたＣＴ画像を取り込み、手術部位の確認をリアルタイムで行いながら的確に患部へと導く『Ｏ─ａｒｍシステム（術中モバイルＣＴ）』の導入の影響は大きいという。
　「Ｏ型の形が特徴的な機器で、３６０度の方向から３次元のＣＴ画像の撮影が可能です。画像を術中ナビゲーションシステムへ転送することで、術者はリアルタイムで３ＤＣＴ画像を確認しながら手術を進行できます」と和田院長はそのメリットを語る。
　こうした整った手術環境、さらには医師を含め脊椎、脊髄疾患に特化した専門性の高い医療スタッフが集っていることで、同クリニックではＭＩＳｔ（脊椎最小侵襲安定術）といった低侵襲な術式に取り組んでいることも、手術適応年齢が広い要因となっている。従来の術式が患部全体を大きく開いて直視下で行なっていたのに対し、脊椎に挿入する金属スクリューを経皮的に刺入するため皮膚切開部位が小さく、筋肉に対するダメージを極力小さく抑え、出血量が少ないため感染症のリスクも低減され、早期離床、早期リハビリを実現できる術式だ。
　「健康寿命が伸びている現在、年齢だけを理由に手術を断る必要はないと考えています。当クリニックでは脊椎外科の指導的立場の医師が２人１組となって手術をすることでよりスムーズな手術の進行を目指すといった取り組みもしており、それがより多くの方に必要な治療を提供できる大きな要因となっています」と和田院長は語る。

一人ひとりの患者に
オーダーメードの医療を提供

　その一方で、同クリニックでは手術適応か否かの見極めについては極めて慎重な姿勢をとっているという。
　「疾患そのものは、画像を見れば判断できます。しかし同じ症状であっても、患者さまの年齢や生活環境により治療方針は変わります。そこで外来では、現在具体的にどのようなことに困っていて、どんな生活を希望しているのかについて患者さまの話によく耳を傾けることを大切にしています」
　手術をすることで曲がっていた腰が伸び、諦めていた旅行にも行けるようになり喜ぶ患者の姿を見る時、何より医師としての喜びを感じると和田院長は笑顔で語る。
　「脊椎は神経が集まっている場所だけにどうしても手術は怖いというイメージがありますが、医学の進歩により現在は、手術で神経障害が起きるリスクは極めて低いのが実状です。気になる症状があれば、なるべく早めに専門の医師の診断を受けてほしいですね」と、和田院長は腰痛に悩む人々にアドバイスを送ってくれた。

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医療機関情報
医療法人社団 博豊会　理事長 森 俊一
施設名	八王子脊椎外科クリニック
TEL	042-655-5566
住所	東京都八王子市万町173-1
公式Webサイト↗

診療時間	月	火	水	木	金	土	日	祝
9:00〜11:30	◯	◯	◯	◯	◯	◯	／	／
14:30〜17:00	◯	◯	◯	◯	◯	◯	／	／

 
 
 

医療機関情報
施設名	博豊会 東京脊椎病院　（2023年9月1日開業予定） ※開院までの問い合わせは 八王子脊椎外科クリニック まで
住所	東京都足立区一ツ塚1-1-1
公式Webサイト↗