すずき・さとし
医学博士。1985年、九州大学医学部医学科卒業。九州大学医学部附属病院医員。92年、米国ヴァージニア大学交換研究員。94年、九州大学医学部附属病院文部教官助手。95年、脳神経外科外来医長、脳神経外科病棟医長。97年、天神会新古賀病院脳神経外科部長。05年、新日鐵八幡記念病院脳神経外科部長、脳卒中センター長。14年、福岡輝栄会病院副院長、脳卒中センター長。20年より現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医
福岡市の東部副都心にある新興住宅地、千早駅徒歩5分の好立地にある福岡輝栄会病院。脳神経・脊髄疾患治療部を擁し、高精度な医療機器の導入や人的資源の充実を図るなど、県内でも数少ない包括的治療を提供している。今回、その中心となり脳卒中治療の体制づくりに尽力し、活躍を続ける鈴木聡脳神経外科部長に話を伺った。
最新の医療機器を導入し
先進的な脳卒中治療体制を構築
様々な症例に対し豊富な経験と高い技術力で高度な脳神経外科手術を行っている鈴木医師

日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医による迅速な手術を実現する血管造影装置
 福岡輝栄会病院では、増加する急性期脳卒中患者に対応すべく、熟練した5名の専門医が在籍し、コイル塞栓術やステント留置術などの血管内治療、神経内視鏡を用いた脳神経手術や開頭手術に至るまで、高度な脳神経外科治療を提供している。同院は新興住宅地エリアという土地柄、高齢者から子どもまで幅広く来院するため、様々な症状に対し迅速な対応が求められるという。
 「脳神経外科には年間1万人以上の患者さまが訪れます。脳の病気は千差万別ですが、その中から症状を的確に見極め、より適した治療を行うことが私たちの一番大事な役割です。」と語る鈴木聡脳神経外科部長は、開頭手術だけでなく、脊髄・脊椎疾患治療やガンマナイフ治療に至るまで様々な治療に従事してきた。その豊富な経験を活かし2014年に着任以来、脳卒中における包括的治療の実現に向け、現在の先進的な治療体制の構築に尽力し続けている。
 脳卒中治療は、まさに時間との勝負だ。そのため、同院では迅速に適切な治療を行えるよう、院内に高精度な検査機器を完備した検査室を設けており、スピーディに検査結果を出すことができる。また、最新の3テスラMRIを完備し、直ぐに検査が受けられる体制を整えるなど、様々な取組みを行っているという。
 「高度な脳神経外科手術には最新の医療機器が必要不可欠です。当院では、脳を正面・側面から同時に映すことができる血管造影装置を導入しており、瞬時に脳動脈瘤の位置や大きさを確認しながら治療が行えます。更に、ハイビジョンカメラを搭載した手術用顕微鏡を導入し、より緻密な治療を目指します。」と鈴木部長は治療に妥協を許さない。
SCUを開設し24時間365日
即対応で脳卒中をケア
高精度な機器を完備したオープンな検査室

清潔感が溢れ明るく開放的な院内洗練された空間にゆったりと椅子が並ぶ待合室
 同院では、新たにSCU(脳卒中ケアユニット)を開設。急性期の脳卒中患者を受け入れるための医療ユニットで、医師、看護師、理学療法士、言語療法士、医療ソーシャルワーカー等が配置されており、24時間365日、チームで包括的治療に取り組んでいる。
 「これまで、市内の急患診療センターや九州大学病院など、密な地域連携によって包括的治療を提供してきましたが、SCUは九州大学脳神経外科の協力なしには実現できませんでした。人的資源においても、九州大学脳神経外科とは相互に補完し合う関係性を構築しています。」と鈴木部長は強調する。また、誰もが気軽に心配事を相談できる『脳卒中相談窓口』の開設準備を行うほか、救急隊から医師に直接つながるホットラインを設け、連携強化を図っているという。
 「当院は、救急医療の受け入れから急性期治療、その後の回復期リハビリテーション、慢性期の療養までトータルに対応するケアミックス型の病院です。高度な治療を行う一次脳卒中センターですが、更に包括的脳卒中センターを目指し、地域の皆さまに質の高い医療を提供し続けていきます。」と鈴木部長は更なる展望を語ってくれた。

 
 
 
 
 

※内容は2023年12月18日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 福岡輝栄会病院
TEL 092-681-3115
住所 福岡県福岡市東区千早4-14-40
公式Webサイト

 

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