みやた・しろう(写真右)
医学博士。
2002年、大阪医科大学(現: 大阪医科薬科大学)卒業。12年、札幌禎心会病院。17年、神戸掖済会病院。22年、吉田病院を経て、24年1月より現職。
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医


まつもと・あつし(写真左)
医学博士。
2009年、香川大学卒業。
17年、香川労災病院。19年、吉田病院を経て、24年4月より現職。
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医
日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医

急性期病棟、回復期リハビリテーション病棟、療養型病棟を3本柱に、長年地域医療に貢献してきた加納総合病院。今回、松本淳志脳卒中センター長と宮田至朗脳神経外科主任部長に、高度な治療を行う脳卒中センターの取り組みについて話を伺った。
症状に合せて根治性の高い
開頭クリッピング術にも対応

一次脳卒中センターコア施設として、24時間365日
経験豊富な専門医が脳卒中患者を受け入れ
速やかに診療を行う
 24時間365日救急対応を行う加納総合病院は、先端の医療技術・設備を積極的に導入し高度な脳卒中治療を提供している。
 「当院では脳動脈瘤に対する開頭クリッピング術・コイル塞栓術の両方に対応しており、脳動脈瘤のタイプ、そして患者さまのバックグラウンド、ご希望を考慮した上で治療が選択できます」と宮田至朗脳神経外科主任部長は同院の特徴を語る。松本淳志脳卒中センター長が続けて「近年はコイル塞栓術が〝低侵襲治療〟として普及していますが、脳表側からアプローチしやすい脳動脈瘤、小さな脳動脈瘤などは、クリッピング術の方が手術のリスクを抑えられます」
 脚の付け根や腕の血管からアプローチするコイル塞栓術にとって、脳表近くの脳動脈瘤の位置は遠く、操作が難しいが開頭が不要であり、ほとんどの症例に対応できるという汎用性を持つ。しかし、その汎用性の高さが逆に、クリッピング術の経験豊富な医師の全国的な不足を招いた。クリッピング術の方が適している症例でも、コイル塞栓術を提案せざるをえない医療現場が少なくないという。宮田医師は、低侵襲という言葉の危うさを指摘する。
 「コイル塞栓術ではX線透視脳血管造影を行いながらカテーテルを挿入します。造影剤、被ばくも一種の侵襲ですから、コイル塞栓術を身体の負担が少ない治療と言い切ることはできません」
 外見上の傷が残らず、クリッピング術適応外の症例でも治療が可能で入院期間が短いことなど、コイル塞栓術も多くのメリットを持つ。同院では、この2つの治療を適切に使い分けているという。
高度技術と最新設備を駆使
患者本位の「脳神経外科道」
 同院では、頸動脈狭窄症に対する頸動脈内膜剥離術と頸動脈ステント留置術、頭蓋内動脈狭窄症に対するバイパス手術と経皮的血管形成術といった直達手術・血管内治療のいずれにも対応している。
 「医師が症状に適した治療の特徴などを説明し、患者自身が治療を選択できる、という当たり前のことができることは当院の強みです。もちろん適応・適応外という判断はありますが、患者さまが望む形で社会復帰し、やりたいことをやれる人生を送ってほしいと心から願っています。特に脳動脈瘤になった血縁者がいる方は、症状がなくても一度ご相談ください。最新のMRIやナビゲーションシステム等、設備も充実しています」と松本医師が呼びかける。さらに宮田医師も続く。
 「私の師である上山博康先生の言葉を借りれば、〝脳神経外科道〟をここで築いていきたいと考えています。高い技術を持った上で患者さまの心の声に耳を傾け、その方にとってのより良い治療ができるよう尽力いたしますので、どうぞお気軽に、安心してご相談ください」と両名は情熱的に語ってくれた。

 
 
 

※内容は2024年8月6日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 加納総合病院
理事長 加納 繁照
TEL 06-6351-5381
住所 大阪府大阪市北区天神橋7-5-15
公式Webサイト

 

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