あらき・すすむ
医学博士。2003年、滋賀医科大学医学部卒。京都市立病院整形外科。草津総合病院(現淡海医療センター)整形外科。滋賀医科大学大学院。滋賀医科大学附属病院整形外科等を経て20年より現職。
日本整形外科学会認定整形外科専門医
医学博士。2003年、滋賀医科大学医学部卒。京都市立病院整形外科。草津総合病院(現淡海医療センター)整形外科。滋賀医科大学大学院。滋賀医科大学附属病院整形外科等を経て20年より現職。
日本整形外科学会認定整形外科専門医
京都市の急性期医療を担うなど、幅広い症例に対応している医療法人社団蘇生会。高齢の方に多い変形性膝関節症における人工膝関節手術の低侵襲化を目指し、2024年手術支援ロボットを導入するなど、術後の早期回復に注力する蘇生会総合病院荒木勧整形外科部長に、ロボット手術の実際と、患者に寄り添う医療の在り方について話を伺った。
ロボット支援で高精度な手術
リハビリも早期開始が可能
リハビリも早期開始が可能

豊富な経験を活かした人工関節置換術を実施
京都市の南部地域における急性期医療を担い、高度な医療から介護までトータルに対応するなど、患者や家族に寄り添う医療を展開している医療法人社団蘇生会。外傷やスポーツ障害、高齢者の変形性膝関節症など幅広く対応している蘇生会総合病院では、2024年、人工膝関節置換術の手術支援ロボット「ロザ・ニーシステム」を導入するなど、早期回復を目指した低侵襲手術に注力しているという。
「人工膝関節置換術はロボットを使うことで、0・5㎜、0・5度単位で細かく調整ができるようになっており、従来は医師の経験と手の感覚に頼っていた部分も、ロボットによって数値を可視化することができます。傷口の大きさ自体は従来の手術と大きくは変わりませんが、ロボットを使うと内部の筋肉や靭帯など軟部組織へのダメージが少ないため、術後の痛みや腫れも軽くなります。出血量も少なく、輸血はほとんど必要ありません」と説明する荒木勧整形外科部長。
術後1週間は痛みの管理と血栓予防を重視し、早期に積極的な可動域訓練や歩行訓練、筋力トレーニングが始まる。高齢者には姿勢や体幹も含めた全身的なリハビリが行われるが、手術の進化がリハビリにも好影響を与えているという。
「当院はリハビリに力を入れていて、入院中は1日3回、土日も含めて実施します。通院ではここまでの頻度は難しいですから、できるだけ入院中にしっかり取り組んでいただきたいですね」と荒木部長。
「人工膝関節置換術はロボットを使うことで、0・5㎜、0・5度単位で細かく調整ができるようになっており、従来は医師の経験と手の感覚に頼っていた部分も、ロボットによって数値を可視化することができます。傷口の大きさ自体は従来の手術と大きくは変わりませんが、ロボットを使うと内部の筋肉や靭帯など軟部組織へのダメージが少ないため、術後の痛みや腫れも軽くなります。出血量も少なく、輸血はほとんど必要ありません」と説明する荒木勧整形外科部長。
術後1週間は痛みの管理と血栓予防を重視し、早期に積極的な可動域訓練や歩行訓練、筋力トレーニングが始まる。高齢者には姿勢や体幹も含めた全身的なリハビリが行われるが、手術の進化がリハビリにも好影響を与えているという。
「当院はリハビリに力を入れていて、入院中は1日3回、土日も含めて実施します。通院ではここまでの頻度は難しいですから、できるだけ入院中にしっかり取り組んでいただきたいですね」と荒木部長。
一人ひとりに合った治療を
“怖くない手術”を伝えたい
“怖くない手術”を伝えたい

密接に連携したチームワークで手術を円滑に行う

計画的な治療を実施し早期の回復を目指す
「人工関節は怖いと思われがちですが、90歳の方で手術を受けられた方もいます。早めに治療すれば、もう一度元気に歩けるようになる可能性もあり、患者さま一人ひとりに合った治療法の選択が大切です」と強調する荒木部長は、すべてのケースにロボットを使うわけではなく、症例によっては人工膝関節部分置換(UKA)や従来法(TKA)を選択することもあるという。
「ロボット任せの手術は危険です。私は人工関節の手術を20年間行ってきましたが、ロボットが示す角度や位置が、自分の経験に基づいた感覚と一致しているかを必ず確認しています。当院では、1年でロボット手術を30件行いましたが、若手医師には『ロボットを過信せず、経験を積んで目で見て学ぶことが大切だ』と常に伝えています」と語る荒木部長は、同院の在り方と共に患者へのメッセージを次のように続ける。
「地域の方々の生活の質(QOL)を手術とリハビリの両面から支えていくのが自分の役割です。膝の痛みを我慢して悪化する前に、怖がらずに相談してほしい。人工関節の手術は、生活を取り戻すための一歩なんです」荒木部長は、こんな言葉で締めくくってくれた。
「ロボット任せの手術は危険です。私は人工関節の手術を20年間行ってきましたが、ロボットが示す角度や位置が、自分の経験に基づいた感覚と一致しているかを必ず確認しています。当院では、1年でロボット手術を30件行いましたが、若手医師には『ロボットを過信せず、経験を積んで目で見て学ぶことが大切だ』と常に伝えています」と語る荒木部長は、同院の在り方と共に患者へのメッセージを次のように続ける。
「地域の方々の生活の質(QOL)を手術とリハビリの両面から支えていくのが自分の役割です。膝の痛みを我慢して悪化する前に、怖がらずに相談してほしい。人工関節の手術は、生活を取り戻すための一歩なんです」荒木部長は、こんな言葉で締めくくってくれた。
※内容は2025年7月28日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください
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医療機関情報 | |
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施設名 | 蘇生会総合病院 |
院長 | 長澤 史朗 |
TEL | 0570-071-101 |
住所 | 京都府京都市伏見区下鳥羽広長町101 |
公式Webサイト↗ |
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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8:30〜12:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | / | / |
13:00〜16:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | / | / | / |
【休診日】土午後、日、祝、年末年始