みやけ・ゆうすけ
日本整形外科学会認定 整形外科専門医
長きにわたり、整形外科を中心に和歌山市や海南市、有田市をはじめとする和歌山県内の地域医療を支えてきた琴の浦リハビリテーションセンター附属病院。同院で肩の疾患の治療・手術を担うほか、膝・股関節の人工関節置換術にも携わる三宅悠介医師に話を伺った。
ロボットを用いた人工関節手術など
治療の選択肢を数多く提供
肩の痛みや機能障害の改善を目指す
リバース型人工肩関節置換術(RSA)
 今年で開院60年を迎える琴の浦リハビリテーションセンター附属病院。和歌山市や海南市、有田市など県内各地から多くの患者が訪れる同院の整形外科では、最新の技術を取り入れながら、骨・関節の疾患に対応している。
 「近年は膝や股関節の人工関節置換術において、コンピュータ支援ナビゲーションシステムやロボットを用いた人工関節手術を導入しています」と三宅悠介医師は語る。手術や治療方法の選択肢は幅広く、同院では、人工関節手術だけでなく、関節鏡手術、骨切り術、注射や薬による保存療法、再生医療PRP療法など選択肢は多彩だ。「同じ部位でも複数の治療法の中から選択できるようにしています。患者さまの困りごとや要望を細やかに聞き取って、個々のニーズに応えられる医療を提供したいためです」と三宅医師は強調する。
肩の痛みは早期受診が重要
注目高まるリバース型人工肩関節
 同院が特に力を入れているのが肩関節疾患だ。四十肩・五十肩として知られる拘縮(こうしゅく)(凍結肩)は、「そのうち治る」と思われがちだが、実際には痛みや可動域制限が長く残るケースも少なくないという。「何もしなくても痛い」「夜間痛で眠れない」といった症状があれば、早期受診が重要だと三宅医師は呼びかける。
 近年、同院で増加しているのがリバース型人工肩関節置換術(RSA)だ。主に65歳以上で、肩腱板断裂のうち修復が難しい患者が対象となる手術で、肩関節の構造を逆転させることで三角筋を使って腕を動かせるようにする治療法である。「以前は肩の人工関節自体の認知度が低かったのですが、最近は『知り合いが手術をして良かったから』と希望される患者さまも増えています。農業従事者が多い和歌山では、肩を酷使して症状が進行した患者さまも多く、RSAは今後さらに需要が高まると思います」と三宅医師は語る。
 また、肩の人工関節手術において、PSI※と呼ばれる患者ごとのオーダーメイドガイドを活用。CT画像を基に作製した器具を使用し、術前計画に沿った骨切除術を行えるよう、体制を整えている。さらに、今後日本でも導入が期待される人工肩関節のロボット手術も視野に入れ、より高精度な治療環境の構築を進めている。
専門スタッフ総勢90人
充実したリハビリ体制が強み
 同院のもう一つの強みが、充実したリハビリテーション体制だ。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など約90人の専門スタッフが在籍。医師や看護師と連携しながら、一人ひとりに合わせたリハビリプログラムを作成している。「痛みや機能障害を少しでも取り除き、患者さまが〝以前のように体を動かせるようになった〟と感じられることが何よりうれしい」と三宅医師。実際に70代でRSAを受け、再びソフトボールを楽しめるようになった患者もいたという。
 「肩の痛みを諦めている方にも、まだ治療の選択肢はあります。早めに受診することで、より良い結果につながる可能性があります」と三宅医師。現在、同院はより高度な手術を提供するため新病院の建設を進めている。さらなる最新設備の充実を図り、今まで以上に地域に根差した医療と細やかなリハビリで、〝出来ることを取り戻す〟支援を続けていく。

※Patient Specific Instrumentation

 
 
 

※内容は2026年7月29日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 琴の浦リハビリテーションセンター附属病院
TEL 073-444-3141
住所 和歌山県和歌山市毛見1451
公式Webサイト

 

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