のだ・こすも
2001年、佐賀医科大学卒。同年、佐賀大学医学部附属病院脳神経外科入局。03年、府中恵仁会病院。06年、網走脳神経外科リハビリテーション病院。12年、札幌禎心会病院。17年4月、同脳神経外科部長。25年4月より蘇生会総合病院脳神経外科主任部長。
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医
急性期脳卒中診療の担当医師が在籍し、24時間365日救急対応の実施体制を整えている医療法人社団蘇生会。高度な頭蓋底外科手術、脳血管再建手術、神経内視鏡手術や脳血管内治療にも対応するなど、救急体制の拡充を図り高度なチーム医療を展開している、蘇生会総合病院 野田公寿茂脳神経外科主任部長に詳しく話を伺った。
高いレベルの融合を目指す!
開頭手術と脳血管内治療
高度な医療技術にて開頭術を実施
 一次脳卒中センターとして24時間365日「断らない救急」を実践し、長年にわたり京都市に於ける急性期医療を担ってきた医療法人蘇生会。津田永明理事長束ねる脳神経外科は、「医心一如」を理念とし高度な医療提供に奮励する中、2025年4月、難症例の開頭手術に注力してきた野田公寿茂医師を脳神経外科主任部長に迎え、チームを強化し新たなスタートを切った。
 「脳血管内治療では対応が難しい、規格外の動脈瘤や複雑な血管病変など、開頭手術が適している症例もあります。当院では、開頭手術と血管内治療の専門性の高い医師たちが在籍し、症状に適した治療を見極めて実践できる体制を整えているため、手術の際、不測の事態に直面した時でも臨機応変に適切な治療が行えます」と野田主任部長は同院の強みを語る。
 開頭手術と血管内治療における 高いレベルの融合 を目指す野田主任部長は、開頭手術の発展に尽力してきた谷川緑野医師に師事。さらにその師匠である上山康博医師などからも薫陶を受け、『人間の根源である脳を傷つけない』という強い信念を胸に、頭蓋底外科技術を駆使した脳腫瘍に対する外科的治療など、高難度な手術技術を磨き続けてきたという。
 「脳を正確に分けて美しい術野をつくりながら、決して脳を傷つけずに病変へ到達することが重要です。そのため、緻密な手技をサポートする術中神経モニタリングシステムを導入し、神経温存にも配慮しています」と野田主任部長は強調する。
医療現場の理想と現実
次世代への技術普及も視野に
海外講演にて治療解説する野田医師
 近年、脳血管内治療を行う医師が増加する一方で、開頭手術は、技術の習得に時間が掛かることもあり、高い技術を持つ医師が減り続けているのが現状だ。その問題を解決すべく、野田主任部長は後進育成にも尽力しているという。
 「脳血管内治療は、開頭しないという点で低侵襲な治療法です。しかし、外傷はもちろん、血管外の血腫や腎臓病で造影剤が使えない場合などには、カテーテルが適応できないため、開頭手術がなくなることはありません。そのため、技術を属人的なものとせず、普遍化して次世代に伝えていことも、僕の使命だと思っています」と熱く語る野田主任部長は、さらに続ける。
 「同院では、緊急な症例以外の脳腫瘍や脳動脈瘤、顔面痙攣などのセカンドオピニオンにも、対応しており、どのような症例にも、僕の経験とプライドをかけて全力で臨みます」と自信に満ちた笑顔を見せた。

 
 
 

※内容は2025年7月28日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 蘇生会総合病院
院長 長澤 史朗
TEL 0570-071-101
住所 京都府京都市伏見区下鳥羽広長町101
公式Webサイト

 

診療時間
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13:00〜16:00


【休診日】土午後、日、祝、年末年始