こまつ・たかし
1988年、弘前大学医学部卒業。92年、弘前大学医学部整形外科医員、94年、国立弘前病院、96年、弘前記念病院、2002年、青森県立中央病院整形外科副部長、14年、青森厚生病院整形外科部長・スポーツリハビリセンター長、を経て23年より現職。
日本整形外科学会認定整形外科専門医専門医
肩や膝の痛みで苦しむ方をリハビリで元気にしたいという強い思いから、2023年4月、青森駅から車で約15分の青森市内に『小松整形外科スポーツクリニック』を開院させた小松尚院長。スポーツ選手からお年寄りまで幅広く訪れる同院の取り組みについて話を伺った。
雪国青森では
肩関節の腱板断裂患者が多い
 青森市内の中心部に位置する小松整形外科スポーツクリニックでは、スポーツ選手からお年寄りまで、リハビリで元気がでるクリニックを目指している。
 しかし近年の研究では、腱板断裂は自然治癒が望めず、放置しておくと断裂部が拡大するといわれており、症状が続く患者に対しては、鏡視下手術を行っている。
 「青森で肩の痛みを主訴とされる患者さまは、腱板断裂の割合が高いのが特徴です。雪かきや雪道での転倒による受傷が多い。また農業や漁業に従事し、我慢をされて大断裂となる患者さまが多いです」と小松尚院長は語る。同院には、保存治療で症状が改善できない方など、他院から紹介されてくるケースも多いという。
 断裂が大きく、残った腱板で覆いきれない場合には、大腿筋膜を肩の腱板に移植して腱板機能を回復させる、大腿筋膜移植手術を行っている。「鏡視下腱板損傷縫合術550例中、棘上筋が欠損していた160例は上方関節包再建術(大腿筋膜移植)を行っています。移植する筋膜の質にもよりますが、痛みが軽減され、可動域が改善し、問題なく日常生活が送れるまでになっている患者さまが多くおります。ですが、できれば早期に受診して、断裂が小さいうちに治療することを勧めます」と、小松院長は語る。
最新のAI技術を導入した
リハビリメニュー
アスリートの診断、治療、リハビリを実施。
東京ヴェルディの松田トレーナー、スポーツリハビリの
専門スタッフが在籍
 青森県は本州の最北端に位置し、高齢化率が高く、冬場は雪に閉ざされる。しかし、そのために医療のレベルが下がるということがないよう、最新の1・5T MRIを導入し診断の正確性を追求している。
 また手術後のリハビリは、動画を撮影することによって、姿勢や関節角度が評価できるAI技術を用いて行っている。動画を数分撮るだけの利便性もあり、スポーツ選手、腰痛、膝痛患者にもリハビリの改善度に対する細やかなフィードバックを行い、モチベーションアップを図っている。
 また、同院では人工膝関節全置換術(TKA)、片側置換術(UKA)などの高度な手術にも対応している。インプラントを正確に設置するための人工膝関節手術の手術支援ロボットを導入し、手術の質を高めているという。
地域に貢献できる
整形外科クリニックを
 長年、強豪・青森山田高校のチームドクターとして全国制覇を陰で支え続け、現在ではラインメール青森のチームドクターとしても活躍する小松院長は、スポーツ専門診療にも力を注いている。
 「青森山田サッカー部やスポーツについては監督やトレーナーから毎週連絡を受け予約するシステムで診療を行なっています。肩関節、膝関節疾患についても、受診が早ければ回復が良好な場合が多いので、痛みを我慢せず、気になる症状があれば早めに受診してほしいですね」と、最後にアドバイスを送ってくれた。

 
 
 

※内容は2024年3月26日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 小松整形外科 スポーツクリニック
TEL 017-763-5917(完全予約制)
お問合わせ時間 月~金 14:00〜16:00
住所 青森県青森市小柳3-1-1
公式Webサイト

 

診療時間
8:30〜12:00