「良医の視点」を皆さまの熱いご要望によりweb公開決定!(2017.4月〜現在まで・公開中)週刊新潮にて掲載

しみず・まさひろ(写真左)
医学博士。2002年岩手医科大学卒業。2007年関東脳神経外科病院。2013年より現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医


いまえだ・ますみ(写真右)
医学博士。2004年香川医科大学医学部卒業。2017年関東脳神経外科病院勤務。日本医学放射線学会認定放射線科専門医
東日本エリアで初めてサイバーナイフ治療を導入し、
低侵襲で患者負担の少ない腫瘍治療で高い症例数を誇る
2005年に東日本で初めてサイバーナイフ治療を導入
 がん治療の最前線では、近年放射線治療に対する注目が高まっているが、2005年より東日本で最初に放射線治療の一種であるサイバーナイフを導入し、2018年11月末現在で4190症例という高い実績を残しているのが、埼玉県熊谷市にある関東脳神経外科病院だ。同院で中心となってサイバーナイフによる治療を実践している清水副院長と今枝医師に、サイバーナイフ治療の現状を語って頂いた。
治療中は横になっているだけで痛みも熱さも感じづらいのが特徴
青空のイラストで心を落ち着かせるサイバーナイフ室
 サイバーナイフとは定位放射線治療装置のことで、必要な病巣部位にのみ集中して放射線を照射することが可能で、転移性の脳腫瘍に対する治療実績が高く、原発性の脳腫瘍に対する治療や、血管奇形の治療などにも用いられている。
 「導入当初は、適用が頭と首に限られていたので、ほとんどのケースが脳外科疾患でした。しかし4〜5年前からサイバーナイフG4と呼ばれる医療機器を導入して照射の幅が広がったことから、現在は大腿骨の付け根までカバーできるので、脳疾患に限らず、体幹部の腫瘍などにも適用が広がりました」と清水副院長は語る。
 放射線治療を行う医療機器としてはガンマナイフも有効だが、ガンマナイフの場合頭部をピンで固定するため基本的に照射は1回のみだが、サイバーナイフの場合患者に合わせてオーダーメードのマスクを作成し、それをつけて固定するため、複数回の照射ができることも大きな特徴の1つとなっている。
 「当院では治療計画を行い、MRI、CT等でまずは患部を撮影し、早ければ翌日には実際の治療に入ります。治療に要する時間は30分〜1時間程度で、その間、横になっているだけで、痛みも熱さも感じづらいのが特徴です」と今枝医師。
 疾患の種類や大きさ、場所により違いがあるものの、外来通院で治療可能であり、治療後の日常生活にも支障ない事がほとんどだという。
検査、治療からリハビリまでワンストップの医療を提供
 関東脳神経外科病院は、今年で開院36年目に突入し、いままでの豊富な経験と医療実績で脳神経外科の分野では、開頭手術・脳血管内治療・サイバーナイフ放射線治療の3本柱で安心して治療を行える。さらに回復期リハビリテーション施設もあるため、患者にとってはまさにワンストップで治療を受けることができる最良の仕組みが整っている。
 「サイバーナイフによる治療は、医師の間でもまだまだ認知度が低いように感じています。今後もっと認知度を高めていくことも、私たちの使命だと思っています」と、清水副院長は今後の抱負を語ってくれた。

 

※内容は2019年1月17日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 関東脳神経外科病院
フリガナ カントウノウシンケイゲカビョウイン
TEL 048-521-3133
住所 埼玉県熊谷市代1120
ホームページはこちらから(別ウインドウが開きます)

 

診療受付時間(脳神経外科)
8:00〜11:30
13:00〜16:00

※サイバーナイフ治療の診療は全て予約制