「良医の視点」を皆さまの熱いご要望によりweb公開決定!(2017.4月〜現在まで・公開中)週刊新潮にて掲載

きくち・たいよう
1995年、杏林大学医学部卒業。亀田総合病院研修医、東京女子医科大学腎臓内科、済生会栗橋病院内科医長などを経て、2003年、みたかの森クリニックを開院

その時、その場で最善を尽くすことを常に心がけ
患者さんにわかりやすい、結果が見える透析医療を追求
情報の可視化にこだわり的確な診断と治療を目指す
14床の透析ベッドが並ぶ。「当院で診させていただく透析患者さんを50人以下にしている理由はぎゅうぎゅう詰めの医療を避け、一人ひとりを細かく診るため」と菊池院長。患者さん一人ひとりに全力で向き合う治療を徹底している
 「子どもが病気で救急外来にかかった時、担当医が診断もグレーのまま、なんとなく治療をすすめようとしたことがありました。その時に自分なら『経過を診ないと分からない点もありますが、現時点で最も考えられる病名はこれです』と話し、『治療はこれこれがいいです。治療にはこういうメリットとこういうデメリットがあります』とさまざまな選択肢を提示した上で説明するのになと思ったことがあります」とみたかの森クリニックの菊池太陽院長は診療のモットーについて語る。
 そのため、こだわっているのが情報の可視化であり、診断過程や治療内容の可視化だ。「一般の方に分かり難い病態や医学用語を、中学の理科や国語の知識で分かるように説明することを心がけ、患者さんが納得のいくまで説明します。患者さんが必要としている有益な情報はデメリットも含めて全て伝えます。その時、その場で自分ができる最善の治療を尽くすことを常に心がけています」
 的確な診断を実現するため、「患者さんの訴えをしっかり聞き、問診を疎かにせず、患者さんを観て、聴いて、触る」という内科の基本を大事にしている。医療コストのかかる検査はできるだけ行わないといい、「問診と診察、最小限の検査で分析、診断できる総合内科医としての役割を果たしています」と菊池院長。
慢性腎臓病の予防には早期発見と早期治療が大事
院内には絵が展示され、医療機関らしくない雰囲気を演出。患者さんをリラックスさせるための細やかな気配りがなされている
 人工透析療法では、血流量を多くし、透析時間もできるだけ長く取るほうがいいという。また、同院では全床に最新のオンラインHDF(血液透析濾過(ろか))を導入して総透析液流量を毎分700mℓとし、1回の治療で60ℓ以上の濾過を行うオンラインHDFが主だという。「治療によるデメリットがない限り、当院では前希釈で60ℓ以上を濾過するオンラインHDFを透析患者さん全員に行っております。これにより、生命予後の改善が期待でき、かゆみやイライラなどの不快な症状も軽減できます。動脈硬化の進行防止や炎症反応の抑制なども期待できます。アルブミン値や血圧が低い透析患者さんには、濾過量を減らしたオンラインHDFや間歇補充型HDFも行っております。治療時間は5時間半まで対応可能です」
 「透析患者さんの場合、透析方法だけではなく栄養管理も重要になります。大量置換をするHDFのデメリットであるアルブミン値の低下を来さないように食事や運動の適正化を心がけ、採血結果の説明ではアルブミン値の変化に重きをおいて食事指導をしています」。そうした可視化による、分かりやすい診療が、患者さんから絶大な支持を得ている。
 「慢性腎臓病を予防するよう心がけてほしいですね。慢性腎臓病は透析に至る病気である以前に、心臓病や脳血管障害の発症を高める疾患であり、その予防は検診による早期発見と早期治療に尽きます。自覚症状が分かり難い腎臓病の早期発見のためにも健診で自分の血清クレアチニン値、推算GFR、尿蛋白をフォローしましょう」と菊池院長は早期発見と早期治療の大切さを説いた。

※内容は2017年12月14日 掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
法人名 医療法人社団 幸優会
施設名 みたかの森クリニック
フリガナ ミタカノモリクリニック
TEL 0422-60-3433
住所 東京都武蔵野市中町1-4-4 スクウェア三鷹2F
診療科目 内科、腎臓内科、人工透析内科
ホームページはこちらから(別ウインドウが開きます)

 

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8:00〜22:00
(火、木、土 8:00〜14:00)

※外来透析の休診は日のみ