「良医の視点」を皆さまの熱いご要望によりweb公開決定!(2017.4月〜現在まで・公開中)週刊新潮にて掲載

たしも・ひろゆき(写真左)
医学博士。1997年、帝京大学医学部卒業。日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本呼吸器内視鏡学会認定気管支鏡専門医、身体障害者福祉法指定医


おおしま・のぶはる(写真中)
医学博士。1996年、福島県立医科大学卒業。日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本呼吸器内視鏡学会認定気管支鏡専門医、身体障害者福祉法指定医


しまだ・まさひろ(写真右)
2003年、三重大学医学部卒業。日本内科学会認定総合内科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本呼吸器内視鏡学会認定気管支鏡専門医、身体障害者福祉法指定医

気管支サーモプラスティを治療の選択肢の一つとして
患者さん一人ひとりに適したオーダーメイド治療を心がける
的確で高度な手技を要する気管支サーモプラスティ治療
 国立病院機構東京病院では、呼吸器センター、喘息(ぜんそく)・アレルギー・リウマチセンターで気管支喘息の診療を行っている。
 「来院いただいた患者さんは、胸部レントゲンや気道可逆性検査、呼気中一酸化窒素(FeNO)測定などの検査により、気管支喘息であるのか、また、違う病気であるのか診断を行います。当院の場合、予約なしで、その場ですぐに検査できるのが特徴です」と田下浩之内視鏡室長・アレルギー科医長はいう。
 同院では、最新の喘息治療ガイドラインに沿った治療を目指しているが、重症の患者さんに対しては、生物学的製剤の注射や新しい治療法である気管支サーモプラスティを数多く行っている。
 「気管支サーモプラスティは、末梢の気管支から5㎜ごとにカテーテルを引き抜きながら気道壁を65度に加熱していきます。気管支喘息の患者さんの気道は慢性的に炎症を起こしているため、気管支鏡を入れた時に咳(せき)や痰(たん)がでたりします。そうした状況の中で的確にターゲットを決めて治療を行うには慎重かつ的確な手技を要します」と大島信治アレルギー科医長は指摘する。
 島田昌裕呼吸器内科医師も、「気管支は枝分かれを繰り返しながら次第に細くなってゆきます。その分かれた枝にカメラを誘導して40〜60回加熱するのですが、呼吸器内視鏡で豊富な経験をもつ気管支鏡専門医であれば熟練の操作ができ、より安全性の高い治療が可能です」と言葉を重ねる。
治療の選択肢を提示して患者さんをサポートする
 気管支サーモプラスティは、3回の治療を要する。初回は右下葉気管支、2回目は左下葉気管支、3回目は両上葉気管支の治療を行う。
 「その人がどのようになりたくて受診されているのかを常に考えるようにしています。気管支喘息の患者さんが、これからより良く生きていくために、一番悩んでいること、つらいことに対して何ができるかを一緒に考えていきたいと思っています」と島田医師は診療のモットーを語る。
 大島医長も、「気管支喘息の患者さんは、ひとたび喘息発作が起きるとQOL(生活の質)が低下し学校や仕事に行くことができなくなったりします。それは、患者さんにとっても損失なら、社会の損失でもあります。苦しんでいる患者さんに、さまざまな治療の選択肢を提示してサポートしていきます」と決意を述べる。
 国立病院機構東京病院では、気管支サーモプラスティの治療を受けに東京、埼玉をはじめとする関東圏を中心に患者さんが来院する。
 「気管支サーモプラスティを治療の選択肢の一つとして、患者さん一人ひとりに適したオーダーメイド治療を心がけていきます」と田下室長は患者さんにとって一番いい治療の提供を強調した。

※内容は2018年6月21日時点のものです。詳しくは医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 東京病院
フリガナ トウキョウビョウイン
TEL 042-491-2111
住所 東京都清瀬市竹丘3-1-1
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診療時間
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