「良医の視点」を皆さまの熱いご要望によりweb公開決定!(2017.4月〜現在まで・公開中)週刊新潮にて掲載
にっとの・すすむ
2006年、昭和大学医学部卒業。12年、昭和大学大学院医学研究科博士課程修了。16年、にっとのクリニック院長、昭和大学医学部兼任講師。17年、オルソケラトロジー講習会修了。19年、順伸クリニック小児科・眼科 眼科医長。20年より現職。医学博士・日本眼科学会認定眼科専門医
2006年、昭和大学医学部卒業。12年、昭和大学大学院医学研究科博士課程修了。16年、にっとのクリニック院長、昭和大学医学部兼任講師。17年、オルソケラトロジー講習会修了。19年、順伸クリニック小児科・眼科 眼科医長。20年より現職。医学博士・日本眼科学会認定眼科専門医
小児科に併設された眼科として
地域医療を支える
地域医療を支える
医療法人社団順伸クリニックグループは、東京・埼玉・神奈川に7つの医療施設を展開する小児科を中心とした医療グループで、地域に密着した細やかな医療を提供している。その本院となる東急田園都市線・たまプラーザ駅からバスで10分ほどの場所にある「順伸クリニック小児科・眼科」は、小児科と眼科が併設されている珍しいスタイルのクリニックだ。入戸野院長の父親が小児科医、そして母親が眼科医だったことから、今のようなスタイルになったという。
「父が当院を開院して以来、母が自身で開院していた目黒の眼科クリニックと当院の両方の眼科診療を行っていましたが、次第に負担が大きくなり、暫く眼科を休業していました。私が眼科医となって大学病院などで臨床経験を積み、2019年に眼科を復活させました」と、入戸野院長は笑顔で現在のスタイルに至った経緯を語る。
「父が当院を開院して以来、母が自身で開院していた目黒の眼科クリニックと当院の両方の眼科診療を行っていましたが、次第に負担が大きくなり、暫く眼科を休業していました。私が眼科医となって大学病院などで臨床経験を積み、2019年に眼科を復活させました」と、入戸野院長は笑顔で現在のスタイルに至った経緯を語る。
手術不要の視力回復術として
注目を集めるオルソケラトロジー
注目を集めるオルソケラトロジー
小児科との併設であるため、患者の8割を小児が占めている。その中でも現在増えているのが、学校の検診で視力低下を指摘されて来院する学童の症例だという。そのほとんどが近視によるものだ。「近視には、2つの要因があります。ひとつが遺伝的要因、そしてもうひとつが環境的要因です。厚生労働省が発表している統計においても、視力低下の低年齢化が指摘されていますが、遺伝的要因のある子どもに、タブレット端末やポータブルタイプのゲームの長時間使用という環境的要因が加わることで、近視の発症時期が早まっているのではと考察しています」そこで入戸野院長が現在取り組んでいるのが、手術不要の視力回復術として注目を集めるオルソケラトロジーという角膜矯正治療法だ。
オルソケラトロジーが近視の
小児にもたらす効果は高い
小児にもたらす効果は高い
オルソケラトロジーは特殊なデザインのハードコンタクトレンズを就寝時に装着(6時間以上)して角膜(くろめ)を圧迫させることで屈折を矯正する治療法だ。起床後、レンズを外しても角膜の形状が変化した状態がキープされることで近視が矯正され視力が回復するため、日中に裸眼で過ごすことが可能になる。
オルソケラトロジーの効果が出てくるまでの期間には個人差があるが、多くの症例は装着を開始してから約1週間で最大視力に到達する。小児は角膜が柔軟性に富んでいる分効果が表れやすく、極端なケースでは院内でのわずか30分程度のお試し装用の段階で、早くも裸眼視力が0・5から1・2に向上した学童の患者もいたという。
「従来、オルソケラトロジーは20歳以上が適応対象年齢でした。しかし海外の学術論文などでも小児の近視の進行に対する抑制効果が期待できることが示されており、日本でも2017年に年齢制限が緩和され、未成年へは慎重に処方することを前提に適応が拡大されました」近視が進行するのは主に小児期で、20歳以上は顕著には進行しなくなるという。そのため近視が進行しやすい小児こそオルソケラトロジーがもたらす効果が高いと入戸野院長は指摘する。
オルソケラトロジーの効果が出てくるまでの期間には個人差があるが、多くの症例は装着を開始してから約1週間で最大視力に到達する。小児は角膜が柔軟性に富んでいる分効果が表れやすく、極端なケースでは院内でのわずか30分程度のお試し装用の段階で、早くも裸眼視力が0・5から1・2に向上した学童の患者もいたという。
「従来、オルソケラトロジーは20歳以上が適応対象年齢でした。しかし海外の学術論文などでも小児の近視の進行に対する抑制効果が期待できることが示されており、日本でも2017年に年齢制限が緩和され、未成年へは慎重に処方することを前提に適応が拡大されました」近視が進行するのは主に小児期で、20歳以上は顕著には進行しなくなるという。そのため近視が進行しやすい小児こそオルソケラトロジーがもたらす効果が高いと入戸野院長は指摘する。
近視進行抑制における
有力な選択肢のひとつ
有力な選択肢のひとつ
オルソケラトロジーは、不正乱視や角膜疾患を有する場合など、ガイドラインで適用を禁忌とされている条件が決まっているので、誰もが確実に治療を受けられるとは限らない。また、オルソケラトロジーは特殊なコンタクトレンズを装着するため、一般的なコンタクトレンズの使用と同様に緑膿菌やアカントアメーバの感染を起こすリスクはある。そのため小児の症例においてはコンタクトレンズの洗浄や定期検査の付き添い、そして経済的な部分も含め、保護者が負担を担う部分は決して少なくないと入戸野院長は指摘するが、それでも院長が小児に対するオルソケラトロジーを推奨する背景には、近視は様々な疾患を発症させる危険因子になるためだ。
「度が進んでもメガネやコンタクトをその都度変えれば見えるのだからと、近視を甘くみてはいけません。近視が強くなると緑内障や網膜剥離など、最悪の場合失明につながる深刻な疾患を発症させるリスクを増大させます。当院では近視進行抑制のための治療法をいくつか導入していますが、オルソケラトロジーもそのなかの選択肢のひとつとしてぜひ検討してもらえたらよいですね」と、最後に入戸野院長は近視の進行を抑制する意義を強調した。
「度が進んでもメガネやコンタクトをその都度変えれば見えるのだからと、近視を甘くみてはいけません。近視が強くなると緑内障や網膜剥離など、最悪の場合失明につながる深刻な疾患を発症させるリスクを増大させます。当院では近視進行抑制のための治療法をいくつか導入していますが、オルソケラトロジーもそのなかの選択肢のひとつとしてぜひ検討してもらえたらよいですね」と、最後に入戸野院長は近視の進行を抑制する意義を強調した。
オルソケラトロジーは自由診療です(両眼13万円)
※内容は2021年6月3日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください
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医療機関情報 | ||
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施設名 | 順伸クリニック小児科・眼科 | |
TEL | 045-902-8818 | |
住所 | 神奈川県横浜市青葉区荏子田2-2-9 アドバンスビラ2F | |
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14:00〜17:30 | ◯ | ◯ | ◯ | / | / | ◯ | / | / |
【休診日】木・第一日曜