たかはし・のぶまさ
医学博士
1994年、山形大学医学部卒業。
98年、山形県立中央病院。
2001年、山形大学第二外科助手。
05年、埼玉県立循環器・呼吸器病センター
医長を経て19年より現職。
日本外科学会外科認定外科専門医
日本呼吸器外科学会認定呼吸器外科専門医
日本呼吸器内視鏡学会認定気管支鏡専門医
日本呼吸器外科学会評議員
日本肺癌学会評議員
埼玉県の北部圏域における地域医療の中核を担い、24時間体制で救急医療に対応している埼玉県立循環器・呼吸器病センター。呼吸器疾患の高度治療を行う中、高齢者に多い肺がん患者の受け入れを強化し低侵襲治療に注力している、呼吸器外科の髙橋伸政科長に、同院が行う肺がん治療の特徴について話を伺った。
傷口が小さく体に負担の少ない
胸腔鏡下手術を実施
専門医が症状に応じて適切な治療を実施
 1954年、結核療養所として開設後、1998年、循環器・呼吸器系疾患に重点を置くなど、地域医療の要として進化し続けてきた埼玉県立循環器・呼吸器病センター。24時間365日急患を受け入れ、各分野で高度専門医療を提供する中、2025年4月、初診、治療、術後の生活支援までトータルなサポート体制を整えた、肺がん診療センターを立ち上げ、更なる治療の強化を図った。肺がんの手術は、これまで胸部を15?20㎝ほど切開する開胸手術が主流であったが、同院では2008年より、小さな孔を数カ所開けて治療する低侵襲な胸腔鏡下手術を実施しているという。
 「開胸手術の場合、術後痰を出す際に激しい痛みが生じ、自力で痰を出せずに術後肺炎につながることがありました。そのため、傷口が小さく出血も少ない胸腔鏡下手術を導入し、肺がん手術の90%に適用しています。また、出来る限り、肺の全摘を避けることに注力しており、積極的に術前薬物治療や気管支・血管形成などに取り組んでいます」と?橋伸政呼吸器外科科長は語る。同院では、身体への負担が少ない胸腔鏡下手術を実施することで、術後当日から歩行や食事をすることができ、4日で退院する患者もいるという。高齢の方でも無理なく受けられる手術として多くの症例に適用しており、患者の不安を少しでも軽減できるよう、手術の流れを動画でわかりやすく紹介している。
肺がん診療センターで
患者に適切な治療を提供
呼吸器外科チーム
診断から手術・放射線治療・緩和治療を一貫サポート
左から脇本信医師、松原浩太医師、揖斐孝之副部長、
髙橋伸政科長、諸岡宏明副部長、池谷朋彦病院長
 より良い治療を提供するため、肺がん診療センターでは呼吸器内科と外科だけでなく、放射線科、病理診断、看護師、ケースワーカーも交えて呼吸器カンファレンスを実施するなど、診療科の枠組みを超えたチーム医療を確立している。また、治療法においても患者や家族の意思を尊重し、丁寧に説明を行って理解を深めた上で、患者自身に選択してもらう。さらに、必要があればセカンドオピニオン外来に繋ぎ、患者サポートセンターと連携して、医療費の相談や就労支援まで行なっているという。
 「肺がんの治療薬の進化が目覚ましい現在、術後投薬を続けて再発を防ぐ意味でもこうしたバックアップがとても大切です。当院では、各科が連携して患者さまをサポートしており、途切れのない診療・ケアを行っています」と、?橋科長は語る。
肺がんは早期発見が大切
不調が出たら早めに受診を
 肺がんは早期発見されることで救命率が上がるだけではなく、再発率も抑えることができると、 「肺がんは、一般的な健診では見つかりづらい疾患です。風邪などでかかりつけ医を受診し検査で偶然見つかることも多いため、日頃から体調に異変があれば、まずは医療機関を受診する習慣を身につけていただきたいですね」と、優しくアドバイスを送ってくれた。

 
 
 

※内容は2026年1月28日掲載時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 埼玉県立循環器・呼吸器病センター
TEL 048-536-9900(代表)
住所 埼玉県熊谷市板井1696
公式Webサイト

 

診療時間
8:30〜17:15


【休診日】土、日、祝、年末年始(12/29〜1/3)